コーヒーの木の花を見たことがありますか?
コーヒーの木の花は直径2〜3cm程度の小さな白い花です。コーヒーの木が栽培されている沖縄では4月から5月に咲きますが、咲いている期間はほんの数日です。
自宅でコーヒーの木を育てている方で、コーヒーの木の花が咲いているのを見たいという方へ向けて、自分が考える気をつけたいポイントをいくつかお伝えしますね。
まず3年間は健康に育てよう
コーヒーの木は種が発芽してから花が咲くまでに早くても3年はかかります。最初の1〜2年は、コーヒーの木として成長し大きくはなっていきますが花は咲きません。
健康に成長していって、環境が整えば3年目に蕾がつき花が咲くでしょう。
ただし木の健康具合や環境によっては3年目でも4年目でも花が咲かず、ただ木が大きくなっていくだけということもあるようです。
花が咲かない原因ははっきりとしたことは分かりませんが、「まだ木が小さい」「健康でない」などが予想されるので、まずは木として健康に大きくしていくよう気にかけてみてください。
「根」が大事
では、できるだけ木を健康にしていくにはどうすればよいか。
どの植物にも言えることだと思いますが、コーヒーの木が健康に育つには「根」が大事だろうと言われています。
コーヒーの木は直根性といって主根が真下に伸びる特性があります。
この主根が曲がらずによく伸びた状態を作ることが大事ということですね。
深めの鉢に植え替えよう
ホームセンターや100均で売られているコーヒーの木はポットが低めなので、すでにポットの中で根がぐるっと回り込んでいる可能性があります。
その回り込んだ主根を、切らないように大事にしながら、伸ばしつつ深めの鉢に植え替えてあげるようにしてみてください。
コーヒーの木は大きくなると根が60cm程度まで伸びると言われているので、60cmの深さの鉢に植え替えるのが理想の状態ではあります。
ただ、60cmの深さの鉢って相当に大きいです。もし室内で育てるとするとかさばるので、30cm以上の深さで、室内に置ける範囲内の鉢を選ぶことでよいかと思います。
水はけの良い状態に
コーヒーの木の根は水はけのよい状態を好みます。土は基本的にはホームセンターなどで売っている果樹用の培養土でよいかと思いますが、その土に軽石や鹿沼土などをまぜて排水性を高めてあげるとより良いでしょう。
肥料を与えよう
木が育ってきたときのために、植え替えの際に鉢底のあたりに油かすなどの元肥をいれておくと良いでしょう。また年に2回程度、肥料を土にまぜてあげて、木の成長を促してあげましょう。
蕾がつくまでにやれることはおよそ以上です。葉のツヤ具合を見ながら、しおれたりしないように水やりを続け、3年後に蕾がつくのを楽しみに待ちましょう。
つぼみが大きくなってきたら木全体に水をかけよう
蕾がつくのは、沖縄だと早くて2月ごろで遅くとも4月ごろです。その時期の沖縄は、日中の最高気温はすでに20度は超え始めていて、日によってはTシャツでも暑い初夏くらいの状態の中、少しずつ蕾が大きくなっていきます。
コーヒーの木の蕾は枝の節あたりにできます。最初は緑色の小さい葉のような状態です。それが少しずつ大きくなりやがて白い蕾が現れます。
その白い蕾が現れたら、可能であれば木全体に水をかけて雨を降らしたような状態を再現してみてください。
コーヒーの木の花が開花するにあたってはどうやら雨が関係しているといわれており、沖縄においてもやはり雨の後に一斉にコーヒーの花が咲き、「やはり開花には雨が必要だね」ということになっています。
室内で育てられている方は難しいかもしれませんが、この期間はベランダなど屋外に出せるのでしたら外に出して雨を降らすように水やりしてみましょう。
見事花が咲いたら!
きっと毎日チェックされると思うので見逃すことは無いかと思いますが、花は数日で枯れますので気をつけておきましょう。
花はジャスミンに似た香りがしますよ。花は小さいですが割と香りがしっかりとするので、数日間香りを楽しめると思います。
また、「コーヒーの花茶」といって、コーヒーの花を摘んで乾燥・発酵させてお茶として飲む飲み方もあるようです。ただ、花を詰んでしまうと実がならなくなる可能性もあるため、実を収穫したいと考えている方は花は詰まずに枯れて落ちるまでそのままにしたほうがよいいかもしれません。
コーヒーの木の花言葉は「一緒に休みましょう」
コーヒーの木の花言葉は花というより「コーヒー」のイメージに近いですね。「一緒に休む」までに3年以上かかるのでなかなか気が長い作業です。
それだけに実際に花が咲いたときは特別な嬉しさがありますよね。コーヒーの木の花の香りを知りたいなーという方は試してみてはいかがでしょうか。