先日紹介した本「コーヒーの科学」にもでも紹介されていたカフェ・バッハ田口さんが監修された本「珈琲事典」です。
「事典」という名の通り、「コーヒーの種類」や「淹れ方」から「カッピング」まで幅広いテーマを取り上げられており、下記5つの章にて構成されています。
- おいしい淹れ方、徹底解説!――プロの技で、コーヒーが10倍うまくなる
- 人気のアレンジドリンク、19バリエ――アレンジコーヒーを楽しむ
- 最新・スペシャルティコーヒー122銘柄――自分好みの豆に出会う
- 自家焙煎&ブレンドのテクニック――焙煎、ブレンドにこだわる
- プロのカッピング法、専門知識と技術――コーヒーのスペシャリストになる
自分はこの本で扱われているテーマの幅の広さが気に入っています。コーヒーの栽培から飲むまでの工程をイメージしながらパラパラとページを捲って考えを巡らすのはコーヒーを飲むのと同じように至福の時間ですよね。
カフェを開業しようとしている方に向けた入門書
上記の通り、この本で扱っているテーマは幅広く、例えばカフェを開業しようとする方にとって知っておくべき事柄の初歩的なことが網羅されています。おそらくは、自宅で焙煎もされるようなコーヒー好きや、将来カフェを開きたいと考えられている方をイメージしてこの本を作られたのではないかなと思います。
「網羅的にまずはこのレベルまで知っておくといいよ」という内容にされている気がします。
なので、この本を読み進めると、自分が足りていない知識はどこらへんかなー、とか、どの方面のことを勉強していこうかな、などと見当をつける際に役立つなと感じます。
ブレンドの基本、プロのブレンド例
どのカフェにも「ブレンド」という「その店舗のおすすめの味」というものがありますが、そのブレンドの仕方というのはあまり良く知りません。どのように考えてそのブレンド具合に行き着いているのか、どういう考え方をしているのか、その一端がこの書籍で紹介されています。これは面白いですよね。このあたりもプロになろうとしている方に向けているなと感じますね。
豊富な図と写真
上記で読み進めると書きましたが、正直読む感じではないです。
とても多くの図と写真で構成されていますので、気になった事柄の部分をささっと開いて確認するような、まさに事典的な使い方になります。
122種類のスペシャルティコーヒー
スペシャルティコーヒーの紹介の箇所もおよそ写真と図で構成されており、細かい文章はほぼ無いので眺めているだけでも楽しく見ていられます。
この図は数多くあるスペシャルティコーヒーをざっくりと把握できますかね?購入時にこんな具合に豆を選ぶのかは分からないですが、確かめながら飲むのは楽しいかもですね。自分はこんな図も眺めているだけで楽しいですね。。そうか、ルワンダとエチオピアはそこにあるか、とかとか。
自分が気に入ったポイントは「生豆のハンドピック」と「カッピング」
カフェを開業される方には必須の技術として「ハンドピック」や「カッピング」があると思いますが、そのやり方を写真で説明している資料はそんなに多くないですよね。
現在はYoutubeで映像でいろいろと説明されているので、細かいところは映像のほうがわかりやすいかもしれませんが、手元でパッと見たい場合はやはり書籍が便利です。
生産者としてもこの「ハンドピック」や「カッピング」は必須です。
まだそれほど数多く練習できていないですが、この本を読みながら精進したいと思います。。
ということで、将来カフェの開業を考えていたり、コーヒーの網羅的な知識を手元においておきたいな―という方にはおすすめ書籍「珈琲事典」でした。