コーヒーの木を育てている方、これから育ててみようかなーと気になっている方へ、現時点でこんな土だとよく育つような気がします、という情報をお届けします。
自分が考える「コーヒーの木を育てるための良い土」のポイントは下記の3点。
- 柔らかさ
- 弱酸性
- 排水性
ひとつずつ深掘ってみましょう。
根の成長を邪魔しない柔らかい土
下記の投稿でも根の話をしたのですが、コーヒーの木はまず「根」が大事です。植物なのでそりゃそうなんですが、コーヒーの木は「直根性」といって、主根 (メインの太い根っこ) が幹から真下にまっすぐ伸びた状態が最も良いとされています。
下記の写真の苗は割と真っ直ぐです。このまま真っ直ぐに真下に伸びていってほしいわけです。
いま手元にある苗たちの
— 高橋 武紀 / Takenori Takahashi (@rbkfk) May 4, 2021
根っこ真っ直ぐチェック中。
これなんかは割といい方じゃないかな。 pic.twitter.com/lccm4qPzfo
上記の苗は柔らかめの種まき用土で発芽させて、容器の底につく前に抜いたのでまだまっすぐの状態です。
これが、土の中に石が入っていたり、容器の深さが浅いと、真ん中の主根が曲がったり、折れて腐って切れてしまったりします。
下記の写真は曲がった根の状態です。
コーヒーの木は主根が真っ直ぐでないとダメ、ということで、真っ直ぐチェック。
— 高橋 武紀 / Takenori Takahashi (@rbkfk) April 25, 2021
下の画像のうちどれがOKかというと、、、
全部NG!!!
もう本当にシビアに「真っ直ぐ」でないとダメだし、途中で切れてるのもダメ。 pic.twitter.com/3328yhb3Cl
上記の苗の根が曲がった原因は、やはり小石が混ざっていたり、容器が浅すぎて途中で曲がってしまっています。
苗のときは、市販の「種まき用土」のみにして相当柔らかい状態がよいはずです。
そしてある程度成長してきて植え替える際も、根の成長を妨げないようゴロゴロとした大きい石がたくさん入った状態は避けるべきで、ある程度の根が育ちやすい柔らかさを考えて土作りをすべきだと考えています。
「砂」は2年連続失敗した
苗作りの際の土壌としては、海外の生産地では「砂」を使っているという話をよく聞きます。自分も砂を試しているのですが、今のところ2年連続で失敗しています。
失敗というのは「いつまで経っても芽が出てこない」という状態。
排水性が悪いのかもと思い、苗床を変えたり苗床を置く場所を変えたり試しましたが、2年連続でどれも同じ結果で、来年はやめておこうかなと考えています。
一方で種まき用土は成功していて、根も (苗床の深ささえ気をつければ) 真っ直ぐに育っているので、今後は種まき用土を中心にしていこうと考えています。値段が高いですけどね。。
弱酸性
酸性か、アルカリ性か。植物によってどちらの性質が適しているかはそれぞれですが、コーヒーの木は「弱酸性」の土が合うと言われています。
雨が酸性なので、屋外の土は自然と酸性に傾いていきます。屋外でコーヒーの木を育てる場合は、若干アルカリ分を土に混ぜて弱酸性にしてあげるとよいでしょう。
用意した土が最初から弱酸性の可能性もあるのでツールを使って調べるのもありです。自分は下記投稿のときに「アースチェック液」というもので調べてみて「弱酸性」であることを確認し安心しました。実際、その畑においてよく育っています。
排水性
最後に「排水性」ですね。コーヒーの木は水はけの良い土を好むとされています。
海外の生産地の写真を見ると、山の斜面にて、高い木の下のひんやりした場所で育てられている様子がわかります。斜面を流れる地下水から山が蓄えた栄養を吸い込むのでしょうか。
ただ、ここで一つ疑問が湧きます。
山は基本的に大きめの石が多く、根をまっすぐに伸ばすための深い土があまりないのではないか、ということ。
だからこそ排水性が良くなるわけで、1つ目のポイントと逆の状態を好むというのはどういうことか。「根はまっすぐ真下に伸ばしたいけど、排水性は大事。でも邪魔な石は嫌い」というわがまま状態。
実際どうすべきなのかは分かりませんが、今のところ自分は下記のように解決しています。
まず土は下記の種類の土を混ぜて作っています。
- 畑の土 → 少々粘土質だけど、ただで手に入るのでこれをベースに。
- 腐葉土 → 有機質を含めたいため
- 砂 → 排水性を高めるため
- バーミキュライト → 保水性・排水性を高めるため
- 軽石→ 保水性・排水性を高めるため
「排水性を高めたいけど根の成長は邪魔したくない」ので、砂やバーミキュライトをメインに混ぜ込んでいます。
さらに、それだけだと排水性に物足りなさを感じるため、若干軽石も混ぜています。
ただ、その軽石が根の邪魔をするのは困るので、植替えの際は下記のように「根の通り道」になりそうな穴を一旦作り、そこに根と柔らかい土を入れるということを試しています。これがうまくいくかはまた数カ月後に結果を報告します。
まとめ
自分が考える「コーヒーの木を育てるための良い土」のポイントとして下記の3点をお届けしましたが、いかがでしたでしょうか?
- 柔らかさ
- 弱酸性
- 排水性
特に鉢植えで育てる際に、「もじゃもじゃと余計に生えている邪魔な根はカット」というようなことをされたりしてるかと思いますが、その際に主根もバッサリいかれてたりすると今後の成長が心配です。一度チェックされてみてはどうでしょうか。
また大事なポイントは上記だけではないと思いますので、他にも「こうするとよい」など情報ありましたら教えていただけたらうれしいです。では。